■ SEX PISTOLS ■□

ジョニー・ロットン(Vo)
スティーヴ・ジョーンズ(G)
シド・ヴィシャス(B)
ポール・クック(Dr)




「未来なんてありはしない」と歌うパンクのレジェンド、セックスピストルズ。奇抜なファッション、その恐れを知らぬ言動、過激なギグ(敢えてライブをギグと呼びましょう)で世界を興奮させ、音楽史上で最もスキャンダラスなバンドと言える彼ら。しかも、残されたのはたった一枚のアルバムだけというのも驚きですね。自分がリアルタイムで体験していない事が悔やまれます。

周知の通り、唯一残されたアルバム「NEVER MIND THE BOLLOCKS」をリリース後、熱狂的ファンの興奮も醒めぬまま、バンドは解散してしまいます。時を待たずして、ベーシストであったシド・ヴィシャスが薬物中毒により他界、ヴォーカルのジョニー・ロットンは新たにパブリック・イメージ・リミテッドというバンドを結成します。
現在のジョン・ライドン(PIL結成時にジョニー・ロットンから改名)は、テレビ番組への出演し、お茶の間のアイドル的存在になっています。月日が経つのは怖いですね(笑)




● 「NEVER MIND THE BOLLOCKS」 (1977)

1.Holidays in the Sun
2.Bodies
3.No Feelings
4.Liar
5.Problems
6.God Save the Queen
7.Seventeen
8.Anarchy in the U.K.
9.Submission
10.Pretty Vacant
11.New York
12.E.M.I.

パンク崇拝者のみならず、多くの音楽ファンから支持され続ける不滅の作品「NEVER MIND THE BOLLOCKS」。パンクが勃発した1970年代後半、本作品がリリースされたのは比較的後半だと言え、クラッシュやダムドといったバンドは既に活躍していましたが、何故彼らの作品だけがパンクの象徴として崇められているでしょうか?勿論、ヴィヴィアン・ウェストウッドによる奇抜な服装、マルコム・マクラレンのプロモーションも理由に挙げられますが。

M1."Holidays in the Sun"から、明らかに同時代の他バンドよりも分厚いギターサウンドが聴けます。激しい否定精神を含んだ歌詞が、ジョニー・ロットンの特徴的なヴォーカルによりさらに激しさを増し、放送禁止にまで発展した問題曲M6."God Save the Queen"で最高潮に達します。また、代表曲であるM8."Anarchy in the U.K."を聴いても分かるように、ただ激しいばかりではなく、親しみ易いメロディーを持合わせている事もポイントの一つに挙げられるでしょうね。何回も聴かなければ頭に残らなかった曲も、これほどインパクトがあると覚え易いです。